臨床歯周病学会に参加して
三島駅近くで予防歯科を受けられる歯科医院MI総合歯科クリニック主任歯科衛生士の岩本です。
先週の週末に大阪で行われた臨床歯周病学会に参加してきました。最新の歯周病に関する話がきけてとても勉強になりました。
現在歯周病の原因は歯周病菌と免疫が関係していると言われています。特にレッドコンプレックスと呼ばれるp.g菌とT.f菌とT.d菌げ歯周炎を悪化させると言われています。ジンジバリス菌は6種類いて特にⅡ型に感染している人は歯周炎の発症率が高いといわれています。
では歯周病菌はいつどこからやってくるのでしょうか。答えは18歳頃に唾液を介して感染します。ペットボトルの回し飲みや直箸は危険です。このような話を聞くと子供に感染させないように親の菌を減らしておくことはとても重要だと思います。
では歯周病菌に感染してしまったらどうしたらよいでしょうか。残念ながら18歳で完成した菌の層は一生変わることはありません。若いときは歯周炎を発症していなくても、30歳を過ぎてから生活習慣や喫煙、全身疾患、深いポケットなどが原因で歯周炎が発症するリスクが上がります。歯周炎は一度かかると治らないと言われています。それは一度失われた歯槽骨や歯肉は戻らないという意味です。しかし、病状の進行を止めたり発症しないようにすることはできます。一度感染した菌の層を変えることはできませんが、量を減らすことはできます。プラークの量が増えると病原性が高まるのでブラッシングや3カ月に1回の歯科医院でのクリーニングは有効です。
更にジンジバリス菌は鉄を栄養源にし増殖します。すなわちブラッシング時に出血がある人は歯周病菌に栄養を与えて病状を悪化させてしまいます。なので歯周治療を行っている人やまだ発症していない人も出血しない歯ぐきを維持することを目標にしていきます。
ここまで読んでいただいた方は今すぐにでもクリーニングを受けたい気持ちになられているのではないでしょうか。MI総合歯科クリニックでは現在4名の歯科衛生士が歯周病治療や予防に取り組んでいます。薄くて病原性の低いプラークのうちに定期検診にきてクリーニングを受けましょう。